【協力隊ブログ】ぼたん脂(イノシシ脂)を使った石けんづくり研究会開催

<青木 隊員>

全国的にイノシシによる農作物の被害が増加していますが、四国中央市においても深刻化しており、狩猟や有害鳥獣駆除によって捕獲が行われています。平成29年度には有害鳥獣駆除期間中だけで300頭以上のイノシシが捕獲されていますが、農作物の食害などの被害は収束する傾向にはありません。
イノシシの捕獲後、廃棄する内臓からは良質な脂を採取することが出来ますが、時間と手間がかかるため、この脂は現在のところほとんど活用されていません。このことから、捕獲鳥獣の有効活用を図るため、ぼたん脂(イノシシ脂)を使った石けん作りが出来ないかと考えました。
そこで、616日に霧の森交湯~館2階の郷土料理研修室をお借りし、ぼたん脂(イノシシ脂)を使った石けん作り研究会を手作り石けんの普及活動をしている『一般社団法人 ハンドメイド石けん協会』との共同企画で行いました。主に松山を中心に遠方では徳島、神奈川、三重県から15名の会員が参加し、石けんづくりの研究を行いました。

▲イノシシの脂をろ過・精製する様子

▲出来上がった見本の石けん

午前中は地域おこし協力隊の活動紹介やイノシシの脂の濾過・精製方法の実習を行い、午後からはハンドメイド石けん協会の先生にこの脂を使った石けん作りについての講演を行っていただきました。

▲研究会の様子

実際の石けん作りでは、イノシシの捕獲時期や個体差によって脂の色が異なったり、同じ配合の石けんでも色や化学反応の様子が異なっていたりと興味深い発見がたくさんありました。

▲午後からの石けん作り

さらに参加の皆様には特産のお茶を練りこんだお蕎麦や新宮自慢の霧の森大福を味わっていただいたり、昼休みに川辺の散策をしたりと石けん作り以外にもたくさん楽しんでいただくことが出来ました。

 

こうした人との繋がりを大切にし、今回の会をきっかけにさらに内容を深め、多くの方々に知って頂けるような活動に出来るよう、さらに試作とデータを重ね頑張りたいと思います。

今回の会の様子は四国中央テレビに密着取材頂き、地域おこし協力隊の活動として放映される予定です。また、愛媛新聞にも記事にして取り上げて頂く予定となっていますので、楽しみにしています。